ベトナム全国交通計画の仕事で,6月に続いてまたベトナムにやってきた.
数えたところ,1999年3月以来,今回が15回目の訪越である.主要な会議は
ハノイであったが,全国交通なので,まだ行ったことがない中部の中心都市,
ダナンを訪問する.
飛行機から見たダナン.海岸線がキレイであり,海と山に囲まれた,
『リゾート』と『物流』に発展戦略を求める都市だ.ん? 両立可能か?
まぁ何とかなるでしょう...
これは海岸沿いに最近林立しているレストラン2階からの風景.湘南の国道
134号線沿線,江ノ島近辺の雰囲気でしょうか.そこまで人はいませんが.
ちょっと見にくいが,砂浜に一寸法師が乗船しそうなお椀型の小舟が写って
いる.このお椀に乗って,海で漁をするようだ.ダナンの観光ポスターに
よく紹介されている.
2005年に開通したダナンとフエの間に横たわるハイバン峠を貫通するハイバン
トンネル.日本の援助でできたため,入り口に立派なODA記念碑が建っている.
ハイバントンネルは全長が約6Km.完成以前は後述の急峻なハイバン峠を登ら
ざるを得なかった.2時間近くかかっていた道のりを十数分に短縮することが
できたので,大きな経済効果をもたらしたといえよう.トンネルは2本建設
されているが,今のところ交通量が多くないので,西側の一本を上下2車線で
運用している.
これはフエ側からハイバン峠道を上る途中のパノラマ写真.左端に,ハイバントンネル,そしてその取り付け道路橋が見える.日本の瀬戸内海風の,大変美しい風景である.
ハイバン峠からの風景.赤囲みしているように,実はこの景色の中に峠越えで
息絶え絶えの鉄道車両編成が写っている.道路トンネルはできたが,鉄道は
未だ峠を短いトンネルや,蛇行する山肌沿いの路線からなるため,『超』ノロ
ノロ運転だ.この写真を写しているときも,両編成共に,動きを止めていた.
ハイバン峠からのダナン側の風景.入り組んだ地形のため,こちらも美しい
景観を誇る.ダナンの市街スッポリと掌に収めるように一望できるのだ.
なお,今回の行程のGoogle Maps画面はこちら.
Green Plaza Hotelという6ヶ月前にできたばかりのホテルに泊まる.これは
部屋からのショット.見えているのは海ではなく,川だ.リバーフロントの
整備もそこそこ出来ており,大変快適なウォーターフロントになっている.
夜の風景だ.ダナン自体は人口80万人都市なので,決して大都市ではないが,
近くに世界遺産が3つもあり(フエの建造物群,ホイアンの古い町並み,ミーソン聖域),
欧米からの観光客も多い.
また,ラオスやカンボジアへ陸路で向かう,いわゆるGreater Mekong Subregion
(GMS)の東西回廊の海側の結節点でもあり,物流産業面からも大いに期待
されている.
例によって,インターバル撮影を朝5時に起きて敢行した.
その動画はこちら.
世界遺産の一つが,ダナンから20Km強南に位置するホイアン市の街並みだ.
古い街路が観光客向けに整備されており,商店が立ち並んでいる.鎌倉駅
東側にある,あの商店街をもっとシックにした印象かな.
この日は丁度,中秋前夜祭とかで,(ベトナム全土で)子供の獅子舞(では
なく,正確には『龍舞』か)が披露されており,夜半を通じて賑やかな
お祭り騒ぎが続いていた.その龍舞動画はこちら.
ホイアンは江戸時代初期まで,日本人が住みつき,日本人街が形成されていた
ことでも知られる.これはその当時に作られた市内の小さな河川を横断する
『日本橋』だ.世界遺産の街並みの中心に位置し,いわば観光客のメッカに
相当している.
これはホイアンで食べた『皿うどん』? ベトナムといえばフォーが有名だが,
地方に行けば,面も汁も異なった様々なバリエーションが存在するのだ.
これはチャーシューや,煎餅風盛りつけもあり,大変美味でした.
最後は,ハノイの市内風景.前にも記したが,昨年12月からヘルメット着用が
義務化され,このような味気ないヘルメット洪水写真を撮ることになる.ちょっと残念だ.