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環境システム科学演習ーEOF解析

長井健容(Takeyoshi Nagai)


Abstract:

海洋における、水温や塩分、流れ等の観測データが示す変動は、しばしば、 支配的な幾つかの現象によって駆動されている。海洋や大気の研究では、観測した変動とそれらの現象との関係を 調べる為に、その現象が持つ既知の周期や、既知の空間困と比較してデータを検討する様な解析がしばしば行われている。 例えば、沿岸域の流動は、潮汐によって駆動される部分が大きい。このため、令知られている特定の周期帯の変動を抽出して データを解析する事も有用である。

しかしながら、海洋や大気の実観測データの持つ変動を特徴付ける場合には、どのような時空間困を持つか令知られていない場合が多い。 この様な場合、データ自体からその変動に支配的な時空間困を経験的に推定できれば非常に有用である。 大気や海洋分野の研究では、観測データの変動がもつ時空間困を経験的に推定するため、観測データの変動を 無数の直行関数(Orthogonal Functions)の線形和として聞ことを想定し、それぞれの関数がもつ変動の振幅を求めるEOFs (Empirical Orthogonal Functions)解析がしばしば採用される。 ここでは、大気海洋系のデータ解析で多く用いられるEOF解析を学ぶ。





Takeyoshi Nagai 2011-11-29