黒潮は乱流だ

黒潮フロントにおける乱流混合

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人工衛星海面高度情報から推定される海面の流れの強さ
人工衛星で観測される海面の凹凸は、勾配が急なところで海流が存在する事を示す。この勾配に伴う圧力勾配と地球自転にともなう見かけの力が概ね釣り合っている。
          日本の南岸を北上し、房総半島沖から東に流去するのが黒潮である。
人工衛星で取得される赤外線画像
          には、黒潮が暖かい筋上の流れとしてくっきりと見る事が出来る。海盆の西岸にはこういった筋上の強い流れが生じる。ガルフストリームもその一つである。この西岸で強化され
          た強い流れは、膨大な熱を北方へ輸送し、冷たい大気と触れ合って霧が生じやすい。また、黒潮直上の大気を暖めうるため、対流が発生し、上空の強い風を海面付近まで押し下げる。
黒潮流域でどのようなメカニズムで
          乱流が発生するのかを調べるために、現場観測を実施している。写真は、黒潮流域のものである。黒潮は、早い流れであるが、水平規模が50-100kmにも及ぶ。
XBT(expendable bathythermograph)は黒潮のような
          フロント域を断面で観測するのに適している。XBTはセンサを海洋に投棄して水温を深さの関数として記録できる測器である。観測するのに船を止めたり減速したりする必要がない。しかし、
          観測点の数だけセンサーが必要となる。
CTD(Conductivity Temperature Depth)は
          海水の水温と電気伝導度、深さを測定する測器の総称である。電気伝導度は水温と圧力を用いて、塩分を算出するために測定する。塩分と水温、圧力は海水の重さ(密度)を決定する。このため、
          海洋の力学機構の研究には、これらは必須観測項目である。写真は、このCTDを船舶を止めずに投入、回収できるようにしたUnderway-CTDである。
黒潮は海洋フロントのなかでも最も規模の大き
          なフロントの一つである。海洋の温度分布として、太陽の光が届く表層ほど暖かく下層の水は冷たい事は容易に想像できる。また、太陽光がより真上から降り注ぐ赤道域ほど水温が高く極域ほど
          低い事も想像に難くない。では、その境界で水温はどのように分布するのか。実際は、このような大規模な温度の境界は、表層循環の境界と一致し、海流が存在するフロント域である。黒潮は
          北太平洋亜熱帯循環の北西部境界に流れる。
人工衛星で観測される海面の凹凸は、勾配が急なところで海流が存在する事を示す。この勾配に伴う圧力勾配と地球自転にともなう見かけの力が概ね釣り合っている。
          日本の南岸を北上し、房総半島沖から東に流去するのが黒潮である。
人工衛星で取得される赤外線画像
          には、黒潮が暖かい筋上の流れとしてくっきりと見る事が出来る。海盆の西岸にはこういった筋上の強い流れが生じる。ガルフストリームもその一つである。この西岸で強化され
          た強い流れは、膨大な熱を北方へ輸送し、冷たい大気と触れ合って霧が生じやすい。また、黒潮直上の大気を暖めうるため、対流が発生し、上空の強い風を海面付近まで押し下げる。
黒潮流域でどのようなメカニズムで
          乱流が発生するのかを調べるために、現場観測を実施している。写真は、黒潮流域のものである。黒潮は、早い流れであるが、水平規模が50-100kmにも及ぶ。
XBT(expendable bathythermograph)は黒潮のような
          フロント域を断面で観測するのに適している。XBTはセンサを海洋に投棄して水温を深さの関数として記録できる測器である。観測するのに船を止めたり減速したりする必要がない。しかし、
          観測点の数だけセンサーが必要となる。
CTD(Conductivity Temperature Depth)は
          海水の水温と電気伝導度、深さを測定する測器の総称である。電気伝導度は水温と圧力を用いて、塩分を算出するために測定する。塩分と水温、圧力は海水の重さ(密度)を決定する。このため、
          海洋の力学機構の研究には、これらは必須観測項目である。写真は、このCTDを船舶を止めずに投入、回収できるようにしたUnderway-CTDである。
黒潮は海洋フロントのなかでも最も規模の大き
          なフロントの一つである。海洋の温度分布として、太陽の光が届く表層ほど暖かく下層の水は冷たい事は容易に想像できる。また、太陽光がより真上から降り注ぐ赤道域ほど水温が高く極域ほど
          低い事も想像に難くない。では、その境界で水温はどのように分布するのか。実際は、このような大規模な温度の境界は、表層循環の境界と一致し、海流が存在するフロント域である。黒潮は
          北太平洋亜熱帯循環の北西部境界に流れる。

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なんですか

日本科学協会 笹川科学研究助成

「黒潮フロント表層における乱流混合とサブメソスケールの海洋構造の同時観測手法の確立」 本研究は、2008年笹川科学研究助成:研究番号 20-701Mから支援していただきました。

日本学術振興会 科学研究費補助金

「黒潮前線が励起する近慣性内部波の発生・散逸と乱流混合メカニズムの解明」 本研究は2012年科学研究費補助金、若手研究A :研究番号 24684036から支援していただきました。

論文 国際誌 査読有

「Evidence of enhanced turbulent dissipation in the frontogenetic Kuroshio Front thermocline」 Geophysical Research Letters Volume 36, Issue 12, June 2009, DOI: 10.1029/2009GL038832


「Direct observations of microscale turbulence and thermohaline structure in the Kuroshio Front」 Journal of Geophysical Research: Oceans (1978–2012) Volume 117, Issue C8, August 2012, DOI: 10.1029/2011JC007228


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