システム制御設計論

                                   

第2章 状態方程式  の一般解

  

線形システムの定義:

  任意の入力に対して、出力がとなるとき、

 入力に対する出力がであれば、システムが線形である。

 

線形システムの特徴は、重ねあわせの原理が成り立つことです。これを利用して、 の解を2段階分けてとくことにする。

 

1)u=0 のとき、 の解を求める

  まず、Aがスカラーの場合、解法を考える

    解法T:

          

        初期条件を適用すると、

         より

                解:  

 

    解法U:  を満たす

         とする。

        ここで、パラメータは未知である。

        このに代入して、

      

     等式あが成り立つためには、各tの項の係数が互いに等しいことから

       

       

        

     よって、

             

       at<1 のとき、上の式は  収束する。初期条件から、 なので、

    解: 

 

  Aが行列のとき、上の解法Uがそのまま適用できるので、 の解は

        

   と書ける、ただし、

       (数値解)

    

     解析解: をラプラス変換して、

          

          

          解:  

           ただし、    

 

  例)  

解: 

  

        

 

2.のとき、 の解を求める

   ラプラス変換を行い

      

 畳み込み積分

 線形システムなので、初期値による応答と制御入力による応答が足して、全応答になる。