1. 魚貝類のアレルゲンに関する研究
卵を食べたり牛乳を飲むと,じんましんやぜんそくなどのアレルギー症状が一部の人に引き起こされます。エビ,カニや魚類,魚卵,貝類など魚貝類を食べたときにも人によっては同様のアレルギー症状が現れます。
本研究室では,魚貝類中のアレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲンと呼ばれ,普通はタンパク質です)の本体を突き止め構造を明らかにすること,構造とアレルギー発症との関連を明らかにすることなどを目的に研究を行っています。
また,魚類に寄生する寄生虫(たとえばアニサキス)もアレルギーを引き起こす原因であることが知られ,魚が原因と思っている人の中に実はアニサキスが原因だったという事例も少なくありません。本研究室ではアニサキスのアレルゲンについても研究しています。
アレルゲンの諸性状を調べることにより,患者さんの診断,治療に役立つ情報とか,魚貝類を材料とする低アレルゲン化食品の開発のように食品産業のための重要な知見が得られます。
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