演習の手順

 

  

   役割分担の決定(第1期の期首)

    1つの班は約5名から構成される。班員から社長、調査担当重役、輸送・在庫担当重役、配送担当重役、

   財務担当重役を選び、 班別学生役割シートに書き込む。 また、それぞれの担当重役の役割は以下の通

   りである。

 

 

    ・ 社長            :第1回に会社の方針を決定する。各期の期首に社の運営状況から方針の見直しを

                                                検討するとともに、調査を行うかを検討する。また各期に需要予測を行う。


    ・ 輸送・在庫担当重役   :各期の期首に、発注量を流通センターの在庫量と販社在庫量、需要予測から検討する。


    ・ 配送担当重役      :各期の需要量決定後に、流通センターから販社への配送量を、発注量と販社在庫量

                       及び流通センター在庫量から検討する。


    ・ 財務担当重役      :各期に、総費用の計算を行う。

 

 

   班ごとの計算練習

 

     社長は、班員と打ち合わせを行い、方針を変えた計算練習(最低5種類)を行う。

    (班員全員が最低1種類の計算練習を行うこと。)
    なお、それぞれの計算結果を期別費用計算シートに書き込み、レフェリーに提出する。この時、社長は

   この練習の方針と考察をレフェリーに提示する。

 

 

   流通センターの位置及び規模の選定(第1期の期首)

 

     流通センターを配置する地点を 11箇所 の候補地点から選択する。 ここで決められた流通センターの配

   置は、 今後5期はほとんど変更 されることはないので慎重に行う必要がある。 施設は工場からの輸送され

   た商品を一時的に保管し、販社へ配送するために使われる。 流通センターの数が多いと施設立地のための

   固定費および工場からの輸送費がかさみ、 逆に施設の数が少ないと配送費がかさむことになる。施設は何

   度も新規契約・解約することができるが、その際には新規契約・解約費用がかかる。
    なお流通センター候補11地区の輸送距離とuあたり施設費、及び地区間の配送距離は以下の通りである。

 

 

   表3 地区別の輸送距離とuあたり施設費

   

 

 

   表4 流通センターから販社までの距離

   

  

 

 

   供給型のロジスティクス・ゲーム< 全5回の演習>

 

     供給型のロジスティクス・ゲームは1ゲーム多期から構成されるが、この演習では、前半の5回の演習で、

    流通センターの位置を決定する。各期で行う作業の手順は以下の通りである。

 

     @調査項目の決定 (任意の期の期首)

 

       以下の調査項目から必要な調査を選択する。 全期総費用配送計画シート に金額を書き込み、 レ

      フェリーに申告することによって調査データが与えられる。 ただし、調査予測値が実際の需要量と一

      致するとは限らない。

 

         ・調査A (地区別潜在需要調査)

           本調査は、今後5期の各地区における対象商品の総需要量を調査するものである。 この調

          査によって、潜在需要が多い地区と少ない地区が分かるが、今後5期の合計であるため 各期

          ごとの需要量までは分からない。この調査には500万円必要である。

 

         ・調査B(景気調査)

           本調査は、5期の景気の移り変わりを調査するものであり、 対象とする全ての地区の需要量

          の合計が期別に分かる。しかし、地区別の調査ではないため、 各地区ごとの需要量までは分

          からない。この調査には500万円必要である。

 

         ・調査C(市場調査)

           本調査は最も大規模な調査であり、今後5期の各地区の需要量の推定値が分かる。 調査費

          用も最も高額であり、5000万円必要である。

 

     A流通センターの数、位置および規模の変更

 

       以下の施設の変更項目から 以下の施設の変更項目から変更を選択する。 全期総費用配送計画

      シート に金額を書き込み、 レフェリーに申告することにより、変更が認められる。
       なお、流通センターの位置および規模の変更は可能で、 新規契約・移転・解約のいずれかを行うこと

      ができる。 また、センターに在庫を抱えた状態で解約する場合、1個の在庫に対して 20万円センター

      在庫廃棄費がかかる。

 

         ・新規契約

           この変更により、流通センターの数を増やすことができる。新規契約には1500万円必要である。

 

         ・解約

           この変更により 、流通センターの数を減らすことができる。

 

     B期首在庫量・輸送量の決定 (毎期)

 

       各期の最初に工場で製品を作り、 2.で選択した施設へ輸送し、在庫しておく必要がある。 各地点の需

      要量の予測値から適切な量を各施設に保管しておかないと、 実際の需要が判明した後での配送費用が

      かさむことになる。施設の配置と期首在庫量を 施設・期首在庫提出シートに書き込み、 1部をレフェリー

      に提出する。

 

     C需要の確定値がレフェリーから伝えられる

 

       需要の確定値を期別費用計算シートに書き込む。

 

     D配送量の決定(毎期)

 

       実際の需要量が レフェリーから伝えられた後、各流通センターから需要地点である販社まで配送を行

      う。配送は、 Bで選択した任意の施設からのピストン輸送とするが、当然、遠い施設からの配送は高額

      となる。 したがって、配送費用がかさむ場合には、その需要は満たす必要はないが、需要が満たされな

      いときには 、その量に応じた品切れ費用がかかる。また、残った在庫に対しては在庫費用がかかる。

       これらの諸費用のトレードオフを考慮して、各施設から各需要地点の配送量を決める必要がある。 配

      送量を決めたら、流通センターの在庫量及び販社の在庫量もしくは品切れ数を期末在庫提出シートに書

      き込み、1部をレフェリーに提出する。

 

     E各期のコストの計算(毎期)

 

       配送量が決定した後、配送経路と、毎期の各コスト(施設費、輸送費、配送費、センター在庫費、販社

      在庫費、品切れ費) を計算した結果を、期別総費用配送計画シートに書き込み、1部をレフェリーに提出

      する。

 

     F全期総費用の計算結果の提出(5期終了後)

 

       第5期終了時の第1期〜5期の総費用(流通センター施設費、輸送費、配送費、流通センター在庫費、

      販社在庫費、販社品切れ費、調査費、新規契約費、解約費)を計算した結果を、全期総費用シートに書

      き込み、1部をレフェリーに提出する。

 

      G発表(第5回の演習時)

 

       社長が、 他の重役によってまとめられた資料をもとにプレゼンテーションを行う。 その際には、社の方

      針、流通センター配置の際に考慮した条件、在庫・輸送量を決定した意味などをパワーポイントを用いて

      説明する。なお、パワーポイントには、方針、演習結果、考察を盛り込むこと。 また、各班の代表者は、発

      表用の資料を12月5日(月)までに物流システム研究室に提出する。

 

 

   レポート

 

     各班で検討した内容及び発表で受けたコメント、質問等を盛り込んでレポートとして提出する。

                                                     (締切 12月13日(火)

     なお、レポートには、各重役が担当した部分に名前を明記すること(評価の対象とする。)

     また、レポートは原則としてワードプロセッサーで印字したものとする。レポート用紙はA4版縦型とし、

     1行40字詰めで1頁40行とする。ただし枚数に制限はない。

 

  

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