エネルギーや通信関係の研究者等によって、東京下町の大学内に2002年スマート研究会が立ち上げられた。スマート (SMART) という名前は、SMall Advanced Regional Energy Technologyの頭文字からきている。
スマートグリッドは、ICTやIOT技術で電源側と需要側が双方向に繋がり、各ユーザーと情報や電力のやりとりをし、ユーザーの電力使用を「見える化」したり抑制したりする。従来の電力システムが「同時同容量」で一方的に電力を供給する技術システムであったのに対し、スマートグリッドは電力や情報をやりとりし、柔軟な電力供給を行う社会システムだ。かつての下町で、夕食時に醤油や塩が足りなくなったときは気心の知れた隣家から借りるのが普通だったが、このように地域社会で電力を融通し合う。
当初提案されたシステムは、三つの重要な機能を有している。
一つは、地域生産された再生可能エネルギーを、容易に地域で使用できる環境を整える。地産地消である。再生可能エネルギーは最も期待されるエネルギーであるが、出力変動が大きく使用するのに工夫がいる。電力が豊富なときに蓄電するだけでなく、熱を作り蓄えるのも重要だ。
二つ目は、市民力を生かせる道具を提供する。従来よりも進化したユーザー側の需要制御が省エネをさらに促進する。これまでのように個人や一つの家庭だけでなく、400軒程度の顔の分かる規模のコミュニティ全体の電力調整行動に注目している。機械にコントロールされるのではなく、自主的に節電行動を行うのが重要である。
三つ目は、緊急時や災害時に電力システムから独立して、船やEVを含む分散電源から電力供給を行う。
現在では、下記のプロジェクトが継続的に行われている。
プロジェクトのパネル |
@ 陸・海電力 コネクティングユニット(S2L)の開発 〜非常時船舶PPSの実現 |
A 電力の見える化とスマートコミュニティー |
B 超小型地熱タービン発電 〜スパ発電の研究 |
C エネルギーと教育 |
YES! For You パンデミックと大規模停電は似ている。
YES! For You 今回のテーマ「再生可能エネルギー」
ネット電力計のご提案
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