受身の基本は be動詞 + 過去分詞 です。まずは現在時制と過去時制の受身の例文を見てみましょう。
Hammers are stored in this tool cabinet.現在時制の受身の文では、主語の人称と数に合わせて、be動詞を is, am, are のいずれかに変えればできあがりです。上の例文では主語が hammers と複数なので、are stored が続いています。過去時制の受身の文では、be 動詞 をやはり主語の人称と数に合わせて、was か were にすることになります。上の例文では主語が the door と単数なので was locked となります。
完了時制の受身はどうなるでしょう。現在完了が、have/has + 過去分詞 の形をとることはすでに学習しました。This door is locked. という現在形の受身の文を、現在完了時制に変えてみましょう。主語の後に has を入れ、is を過去分詞の been に変えればできあがりです。
The door is locked. (主語が3人称単数なので has を主語の後に入れる)
→ The door has is locked. (is を過去分詞に変える)
→ The door has been locked.
このように現在完了の受身は、have/has been + 過去分詞
の形をとります。過去完了の場合は、have/has のかわりに had を使えばよいので、had
been + 過去分詞
の形になります。以下にもう少し例を挙げておきます。
最後に、The floor is cleaned. という現在時制の受身の文から、現在進行時制の受身を作ってみましょう。現在進行形は be + 動詞の -ing 形 を使って作るので、まずは主語の人称と数に合わせた be動詞を主語の後に入れることから始め、次に is をその-ing形 の being 変えれば、現在進行時制の受身の文の完成です。
The floor is cleaned. (主語の時制と態に合わせた be 動詞を主語の後に入れる)
→ The floor is is cleaned. (元の動詞を -ing 形にする。is の ing形 は being である)
→ The floor is being cleaned.
このように進行時制の受身は be being + 過去分詞 の形をとります。現在進行なら is/am/are、過去進行なら was/were のあとに being + 過去分詞が続きます。以下に例を挙げておきます。
Nobody should enter the crankcase when the engine is being turned.助動詞が使われた文の受身はどうなるでしょう。The floor is cleaned. に助動詞 should を加えてみましょう。助動詞の後には動詞の原形が来るので、is がその原形の be に戻り、その後に cleaned が続きます。このように、助動詞の入った文の受身は、助動詞 + be + 過去分詞 の形をとります。
The floor is cleaned. (floor の後に should をいれる)
→ The floor should is cleaned. (is が be にかわる)
→ The floor should be cleaned.
時制 | 形式 | 例文 |
現在 | is/am/are+過去分詞 | The machine shop is cleaned everyday. 工作室は毎日掃除されます。 |
過去 | was/were+過去分詞 | The machine shop was cleaned
yesterday. 工作室は昨日掃除されました。 |
現在完了 | have/has been + 過去分詞 | The machine shop has
been cleaned already. 工作室はもう掃除されています。 |
過去完了 | had been + 過去分詞 | The machine shop had not been cleaned
then. 工作室はそのときまだ掃除されていなかった。 |
現在進行 | is/am/are being + 過去分詞 | The machine shop is being cleaned now. 工作室は現在掃除中です。 |
過去進行 | was/were + 過去分詞 | The machine shop was
being cleaned. 工作室は掃除中でした。 |
助動詞 | 助動詞 be + 過去分詞 | The machine shop should be cleaned. 工作室は掃除されるべきです。 |
「ドアには鍵がかかっていた」という日本語の、「かかっていた」につられて、The door was locking. とつい言ってしまう日本人が多いのですが、英語ではそうは言いません。lock という動詞は lock the door のように the door を目的語にして、「ドアに鍵をかける」を意味します。その目的語である the door が主語になれば、The door was locked. という受身が要求されるので、 was の後に続くのは過去分詞の locked でなければなりません。
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