東京海洋大学は、平成22年春に世界初の急速充電対応型電池推進船「らいちょうT」を建造しました。この電池推進船は、リチウムイオン電池・推進モーターを動力とすることで、 「低騒音・低振動」、「航行中の排気ガスや二酸化炭素を出さない」、「高出力かつ短時間の充電時間」などを特徴としています。
 「らいちょうT」に続き、平成23年6月に世界初の急速充電対応型電池推進漁船「らいちょうS」を開発建造しました。ウォータージェット推進の採用により、水面付近にロープが 張ってあるような海藻の養殖水域にも進水が可能です。
 また、平成26年3月に、大型化及び航続距離増加を目的に、ハイブリッド型電池推進船「らいちょうN」を建造しました。この船は、大洋もしくは近海航海中は内燃機関を用いて走行・リチウム電池への充電を行い、 港湾内は電池推進するハイブリット型推進機関を用いています。


2016.11
「らいちょうT」無人操船デモンストレーションYouTube動画
2014.10
らいちょうを使用した横浜市水上交通の実験が実施されました(海洋大HP)
2014.05
「らいちょうN」お披露目
2014.05
NHKで「らいちょうN」が紹介されます(海洋大HP)
2013.11
新型電池推進船「らいちょうN」の建造を開始しました(海洋大HP)
2013.01
らいちょうS 石垣島水中遠隔操縦試験
2012.07
「マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2011」受賞
2012.05
小学生向け科学雑誌「子供の科学」で漫画になりました
2012.03
らいちょうS「日本ボート・オブ・ザ・イヤー2011特別賞」受賞
2012.03
らいちょうS 23年度実証実験報告
2011.06
らいちょうT「シップ・オブ・ザ・イヤー 2010 小型客船部門賞」受賞
2011.05
小型電池推進漁船「らいちょうS」の建造
2011.03
らいちょうT「日本ボート・オブ・ザ・イヤー2010特別賞」受賞
2011.01
動画 「らいちょうT」
2010.12
「2010年マリン10大ニュース」第5位 (ヤマハ発動機集計)
2010.07
「らいちょうT」形式認定、試乗会、航行試験開始
2010.05
電池推進船 「らいちょうT」 進水式
2010.04
船体建造終了・艤装開始、船名公募
2010.03
開発計画の発表
2009.10
船体建造開始
2009.03
電気自動車用急速充電器を学内に設置
2009.03
海洋大試験船基礎設計開始
2008.04
急速充電対応型電気自動車普及事業に協力開始
2008.04
急速充電対応型電池推進船基礎研究開始
1999.04
電気自動車普及事業に協力開始

「らいちょう」の特徴

◆ 急速充電対応型リチウムイオン電池の使用により、従来の鉛蓄電池船に比較して優れた運航性能

  • 従来の蓄電池船に比較して非常に短い充電時間30分(80%充電)
  • 40分全速航行・30分充電という運航が可能
  • 運航速度10ノット(時速19km)を可能にし、平水区域だけでなく、従来の鉛蓄電池船が航行できなかった気象海象条件の厳しい港湾区域も航行可能

◆ 電池推進であるがために、内燃機関船に比較して優れた環境特性と快適性

  • 低振動 ・ 低騒音
  • アジマスプロペラなどの使用による運動性能の向上
  • 電池推進船の運航コストは従来のガソリンディーゼルに比較すると約1/2
  • 建造コストのうち推進機関コストが占める割合が低い、すなわち建造コストの上昇割合が低い

◆ 急速充電対応型モーター駆動ウォータージェット推進(らいちょうS)

  • 浅水域航行が可能であり、ロープが張ってあるような養殖水域でも推進できる
  • 海洋生物・さんご礁やダイバーを傷つけることも無いため、安全性が高く、航行水域の環境保全に大きな効果がある
  • 遠隔リモコン(15 mケーブル)を利用した水中からの操船が可能である
  • GPSと連動した自動位置保全が設定可能である


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