海洋学実習3で資源環境動態学研究室がUnderway-CTD観測、TurboMAP-L観測を実施しました

海洋学実習3で資源環境動態学研究室が新しい4年生とカナダとブラジルからの留学生を迎えてUnderway-CTD観測、TurboMAP-L観測を実施しました。Underway-CTDは、船舶を航行させながらCTD観測を実施する測器の名称です。この測器はウインチと投下するセンサから構成されています。センサは、電気伝導度、水温、圧力を測定する事が出来ます。これらの観測項目から、実用塩分、水温、水深をセンサを投入した深さまで知る事が出来ます。塩分は海水1kg中に溶けている溶存物の千分率です。なぜ塩分と水温、圧力を知りたいのかと言えば、それらが海水の重さを決めているからです。海水の重さをはかるのはF=Maでしられる運動方程式のMを知ることですので、海水の運動を記述する上で不可欠な項目です。通常は、船舶をとめて定点でCTDを降下させ、これらを測定しますが、500-m深さまでの観測に1000-2000秒の観測時間を要します。その度に船を走らせまた停止させなければならないため、複数の点を観測する際にはさらに時間を要します。その時間を節約するために船舶を航行させながら、ある点の海水の重さの縦方向の分布をしらべられるのがUnderway-CTDの利点です。同様な測器として、より廉価なセンサを投棄して観測する手法もありますが、Underway-CTDはこれを回収できる様にしたものであると言えます。