では、食品工学という分野は、どのような学問を取り扱うのでしょうか。下にあげた図をみてください。食品を生産する上で行なう様々な操作と、生産された食品の品質として評価される項目の関わりを表わしています。食品工学では,中央の枠で示した学問体系を基礎として、食に関わる様々な問題を取り扱います。食中毒を起こしたり、異物が入っていたり、成分に偏りがあったり、過度の加エにより自然の風味を損なったりしている食品は、今でも多くあるのですが、このような問題を解決し、美味しく、栄養にとみ、体調を整えるといった食品本来の機能を保ちつつ、食品を安全に、加工・調理する手段を確立することが食品工学の大きな役割です。製造工程で起こる現象を予測し、現象を制御する術を確立することが求められています。食品熱操作工学研究室では、このような課題について取り組んでいます。
