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科研費新学術領域「熱ー水ー物質の巨大リザーバ:全球環境変動を駆動する南大洋・南極氷床」
公募課題「衛星高度計による南極海海氷域の海洋循環の解明と周極深層水の輸送経路の推定」(2018年~2020年)
「トッテン棚氷融解の引き金:海洋渦が介在する沖合から棚氷への熱輸送過程の解明」(2020年~2021年)
- (研究内容)
- 海面水位上昇に寄与する南極氷床の底面融解は外洋から輸送される暖かい周極深層水によって引き起こされる。この暖水を輸送する海洋循環を衛星リモートセンシングおよび現場観測から明らかにする。→近年底面融解が示されている東南極のトッテン棚氷の沖に、低気圧性の巨大定在海洋渦列を衛星リモートセンシングにより明らかにした。また現場観測からビンセネス渦を確認している。ほかの渦についてはHirano, Mizobata et al. (2021, Communications Earthand Environment)で確認した。本研究では現場データと衛星データから、巨大渦の流速構造は鉛直一様であることを示した。→衛星観測から得られる流速は海洋表面だけでなく、暖かい周極深層水の深度における流速をも反映する。つまり氷床底面融解を引き起こす暖水の行方を宇宙から追跡できる!
- 論文のリンク先:JGR-Oceans
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- 科研費若手(B)「冬期北極海におけるボーフォート循環と海洋温暖化の実態解明」(2014年~2016年)
===>ポイント:「海氷に覆われている北極海の流れとその変動を、宇宙から導き出したこと」
- (研究内容)
- 衛星高度計観測データを用いて、『冬期北極海において、海洋温暖化を引き起こす海氷下の海洋循環(ボーフォート循環)の時空間変動』を明らかにし、さらに衛星搭載型マイクロ波放射計と衛星高度計の観測データから、『ボーフォート循環の時空間変動に対する各海氷関連パラメータ(氷速・密接度・氷種・氷厚)の寄与率』を明らかにする。
- American Geophysical Union(アメリカ地球物理学会)の Journal Of Geophysical Research-Oceans に受理されました。
- リンク先:http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/2015JC011218/full
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図:2012年12月~2013年3月の各月における(上段)海氷密接度・海氷速度ベクトル(赤矢印)・海面気圧(黒等値線)分布および
(下段)CryoSat-2搭載のレーダー高度計データから導いた海氷下の海面力学高度 |
[連絡先]
東京海洋大学海洋科学部 海洋環境学科
環境システム科学講座
〒108-8477 東京都港区港南4-5-7 東京海洋大学9号館605号室
Voice: 03-5463-0717
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