受動態


[能動態と受動態]    [受動態の否定文と疑問文]   [助動詞を含んだ受動態]

[受動態の現在(過去)完了]    [受動態の現在(過去)進行]

 

能動態と受動態

「ジョンは窓を壊した」 のように 「主語が目的語に何かをする」 という言い方を 「能動態」 と呼ぶ。

それに対し、「窓はジョンに壊された」 のように、「主語が〜される」 という言い方を 「受動態(受身)」 と呼ぶ。

受動態は  主語 + be動詞 + 過去分詞  の形で表される。

能動態

John broke the window.
ジョンはその窓を壊した。
She wrote the book.
彼女はその本を書いた。

受動態

The window was broken by John.
その窓はジョンに壊された。
The book was written by her.
その本は彼女によって書かれた。

「〜によって」 という場合には、「by〜」 を使う。by以下に代名詞がはいる場合は、me, him, her などの目的格となる。

⇒be動詞の使い方に自信のない人は、名詞の人称と数be動詞の現在形be動詞の過去形を学習しよう。

⇒規則動詞の活用に自信のない人はこちら、不規則動詞の活用はこちら

 

受動態は動作を受ける対象(主語)が話題の中心になる言い方で、動作主が不明だったり、文脈から明らかだったりする場合に使われることが多い。よって、「by〜」 を使わないことの方が多いので注意。以下の例を参照。

@ John was killed last night. ジョンは昨夜殺された。
A Many languages are spoken in India. インドでは多くの言語が話される。

@もし誰が殺したかが分からなければ、「〜によって」 は言えない。
Aこの文章では、言語を話すのはインドの人々に決まっているので言う必要もない。

 

受動態の否定文と疑問文

受動態の否定文は、主語 + be動詞 + not + 過去分詞 の形をとる。

Poverty was not created by God. 貧困は神によって作られたのではない。

 

受動態の疑問文は、be動詞 + 主語 + 過去分詞 の形をとる。

 答え方は Yes, + 主語(代名詞で受けることが多い) + be動詞. 
No, + 主語(代名詞で受けることが多い) + be動詞 + not.

 

Was John killed last night? ジョンは昨夜殺されましたか。
Yes, he was. はい。
No, he was not (wasn't). いいえ。

 

助動詞を含んだ受動態

助動詞を含んだ文の受動態は、主語 + 助動詞 + be動詞 + 過去分詞 の形をとる。
以下の例を参照。

@  This court is used by the school team. このコートは学校のチームに使われる。
@’ This court will be used by the school team. このコートは学校のチームに使われるだろう。
 
A  It was done immediately. それは直ちに行われた。
A’ It should be done immediately. それは直ちに行われるべきである。

 

受動態の現在(過去)完了

受動態の現在完了は、have/has + been + 過去分詞 の形をとる。

受動態の過去完了は、had + been + 過去分詞 の形をとる。

※現在完了及び過去完了では、have/has/had + 過去分詞 となるから、受動態のbe動詞が過去分詞の been に変わる。
 以下の文を比較してみよう。

@  Kennedy was shot in 1963. ケネディーは1963年に撃ち殺された。
@’ Kennedy has been shot. ケネディーが撃ち殺された。(暗殺翌日の新聞の見出し)
 
A  The document was printed yesterday. その書類は昨日印刷された。
A’ The document has already been printed. その書類はすでに印刷されている。
A” The document had not been printed 
                when my client arrived.
お客さんが到着したとき、その書類はまだ印刷されていなかった。

※否定文と疑問文の作り方は、現在完了や、過去完了の否定文・疑問文の作り方と同じである。

否定文 : 主語 + have/has/had + not been + 過去完了

疑問文 : Have/Has/Had + 主語 + been + 過去分詞

The document has not (hasn't) been printed yet. その書類はまだ印刷されていない。
Has the document been printed yet ? その書類はもう印刷されましたか。
Yes, it has. はい。
No, it has not (hasn't). いいえ。

 

受動態の現在(過去)進行

受動態の現在(過去)進行は、主語 + be動詞 + being + 過去分詞 の形をとる。

※進行形は、be動詞 + 動詞の現在分詞 であるから、受動態をつくる be動詞の現在分詞の being + 過去分詞 が、現在進行を作る be動詞の後に続く。
 以下の文を比較してみよう。

@  This court is used by the school team. このコートは学校のチームによって使われる。
@’ This court is being used by the school team. このコートは学校のチームによって使われている。
 
A  The document was printed yesterday. その書類は昨日印刷された。
A’ The document was being printed when my client arrived. お客さんが到着したとき、その書類は印刷されている最中だった。

※否定文と疑問文の作り方は、現在進行や、過去進行の否定文・疑問文の作り方と同じである。

否定文 : 主語 + be動詞 + not + being + 過去完了

疑問文 : be動詞 + 主語 +  being + 過去完了

The document was not being printed when my client arrived. 私の客が到着したとき、その書類は印刷中ではなかった。
Is this court being used by the school team ? このコートは学校のチームに使われていますか。
Yes, it is. はい。
No, it is not (isn't). いいえ。

 

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