粒子法(MPS法)とは主に計算領域を粒子で離散化することにより流体の挙動を追跡する数値計算手法である。
本研究は海洋構造物が波浪から受ける衝撃圧に注目して研究を進めている。

実験で水塊を落下させ,平板に衝突する際の衝撃圧力を測定しています.
その際,ビデオカメラで撮影を行い,水塊の落下―衝突―崩壊過程も記録します.
また,MPS法を用いた数値計算も行い,この問題を数値計算で予測できるか検討します.


Fig. 1 水塊が落下し,平板に衝突するイメージ



Fig. 2 実験における水塊の落下―衝突―崩壊崩壊過程


Fig. 3 数値計算による水塊の落下―衝突―崩壊崩壊過程


*Fig. 2から水塊が落下し,平板衝突してから崩壊していくのが分かります.
また,これをFig. 3を比較すると数値計算でうまく水塊の落下―衝突―崩壊崩壊過程を 数値計算で予測できています.

Fig. 4 圧力の時間変化(左)と時間積算値(右)


また,Fig. 4(左)を見ると,圧力が急激に上昇し,小さな値まで下がった後, なだらかに減少しているのが分かります.
計算結果と実験結果を比較すると計算では多少振動が見られますが,良く一致しています.
さらにFig. 4(右)に示す圧力の時間積算値についても互いに良い一致を得ており, 水塊が平板に作用する力の推移を数値計算で予測できています.


※参考文献※
・枝廣哲也,田中健太郎,岩本勝美,"MPS法を用いた落下水塊による衝撃圧力の数値計算",日本機械学会2007年度年次大会講演論文集 VOL. ?,pp. ??-??(2007)
・寺尾達朗,小杉康太,田中健太郎,岩本勝美,”落下水塊の衝突による衝撃力に関する基礎的研究”日本船舶海洋工学会講演会論文集,vol.3,pp.381-382(2006)