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相対参照と絶対参照

表計算を行う際には、前節で述べたセルの番地を指定して計算を行う事が殆どです。 また集計を行うときには、小計の計算を項目毎に行う様な場合が頻繁にあります。 そのような場合には、数式をセル番地を用いて入力した後にコピーして計算を行い手間を 省きます。コピーすると、参照するセルの番地も一つずつコピーの方向にずれるためです。 この様な、参照を「相対参照」と呼びます。一方、コピーした後も参照するセルの番地が 変わらない参照を、「絶対参照」と呼びます。 この「相対参照」と「絶対参照」についてかけ算の九九表を用いて演習しましょう。 まず、九九表を作成するために、掛け合わせる1-9の数字を図の様に行と列に記載しましょう(図の参照 12.3.2)。

Figure 127: 相対参照
   \includegraphics[width=14cm,clip]{RelativeRef1.eps}   
次に、その内部のセルのかけ算の式を「1x1」を実行するセルに次の様に記載しましょう。(注意:セルの番地は人に依って異なります。)

=B4*A5

結果は参照したセルの番地に間違いが無ければ「1」になるはずです。 さて問題は、九九全てのかけ算を数式をコピーして実行させる事なのですが、 まず、先ほどのセルを横にコピーしましょう。セルのコピーは、選択したセルの 右下の黒い点にマウスを当て、コピーしたい横のセルまでクリックアンドドラッグします。 結果は、案の定九九の計算をしてくれません(図の参照 12.3.2)。

Figure 128: 相対参照
   \includegraphics[width=14cm,clip]{RelativeRef2.eps}   

隣の隣のセルにコピーされた数式の内容を確認すると、

=D4*C5
となっており、横にコピーした分、「1x1」の計算を行ったときの番地「B4*A5」から比べて、 2列参照しているセルが右にずれている事が分かります(図の参照 12.3.2)。この様に 相対参照では、九九表を容易に作成する事ができません。そこで、絶対参照方法を組み合わせて 九九表を作っていきましょう。

Figure 129: 相対参照
   \includegraphics[width=14cm,clip]{RelativeRef3.eps}   

絶対参照では、コピーした際にも参照先がかわりません。 この絶対参照を指定するには「」マークを使用します。 先ほどと同様に、「1x1」を実行させたいセルに、次の様な計算式を入れてみましょう。

=B$4*$A5

先ほどとの違いは、マークがBと4の間と、*とAの間に入ったことです(図の参照 12.3.2)。 これにより、縦方向でも横方向でも、コピー後でさえ、参照番地の「4」と「A」は変更されません。 このセルでの結果は、同じく「1」になるはずです。

Figure 130: 絶対参照
   \includegraphics[width=14cm,clip]{AbsoRef1.eps}   

次に、先ほどと同様にこの数式を横にコピーしてみましょう。すると、正しく1の段の九九が計算される 事が分かります(図の参照 12.3.2)。

Figure 131: 絶対参照
   \includegraphics[width=14cm,clip]{AbsoRef2.eps}   

さらにその行を選択して、今度は下方向に数式をコピーしてみましょう。 下方向にコピーしても、正しく九九を計算しています(図の参照 12.3.2)。 参照番地の「4」と「A」が固定されているためです。

Figure 132: 絶対参照
   \includegraphics[width=14cm,clip]{AbsoRef3.eps}   



Takeyoshi Nagai 2013-09-03