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研究内容
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有機薄膜エレクトロニクス

超薄膜バイオセンサの開発
食品や環境の安全性に対する意識の高まりに伴って、特定の化学物質を選択的に検出可能なセンサの開発が求められています。 私たちは、生体関連分子が示す選択的な反応特性に注目し、これを利用したセンサの開発に取り組んでいます。 例えば、生体膜の最も基本的な構造である脂質二重層内に選択反応特性を示す分子を埋め込んだナノサイズ構造を構築し、反応の進行に伴う信号変化を捉えることで、血中グルコース濃度や免疫グロブリン濃度などを計測できるシステムの構築を目指しています。 本開発では本学海洋科学部の遠藤英明研究室と共同研究を行っています。
新しい導電性有機超薄膜の研究

有機分子は一般に絶縁体と思われがちですが、実はさまざまな電気的特性を示します。 とくに最近、低温で超伝導特性を示すC60や電流をよく流す導電性ポリマーなど、電流をよく伝える分子が実は数多く存在することが分かってきました。 私たちは、水面上で超薄膜を作成するラングミュア・ブロジェット法をこれらの分子に適用し、わずか分子数個分の厚さの薄膜内部で電流が金属のように非常によく伝わる有機超薄膜の研究を行っています。 現在までに、水面上での自己組織的な反応の進行をたくみに利用することで、これまでになく高い電気伝導特性を示す薄膜の開発に成功しています。 なお本課題は理化学研究所およびCRPP-CNRS(フランス国立科学センター)との共同で研究を進めています。
有機超薄膜を用いた電子デバイスの開発

これまで半導体といえばシリコンやガリウム砒素などの無機系物質がよく知られてきましたが、ペンタセンやポリアニリンといった有機系物質が示す半導体的な性質が注目されています。 軽くてしなやか、そして加工しやすいといった特徴をもつこれらの物質群は、今後ますます重要な半導体材料となると期待されています。 私たちは自己組織化膜法やラングミュア・ブロジェット法などの超薄膜作成技術を、これら半導体的な性質を持つ有機分子に適用し、新しい電子デバイスの構築を行っています。 これまでにn型特性を示す超薄膜電界効果トランジスタを作成し、その特性が界面の状態に大きく左右されていることを見出しました。 本課題は産業総合研究所および理化学研究所、IEMN-CNRS(フランス国立科学センター)との共同研究課題です。