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光敏感型新磁性材料

コバルト磁性酸化物の特性開発

磁石の材料としてよく知られるコバルトですが、このコバルトのセラミックス(酸化物)にA0.33Sr0.67CoO3-δ(A = Y, Gd)という物質があります。 この材料は超電導材料や、近年注目を集める燃料電池の電極材料でも知られているペロブスカイト型といわれる結晶構造をしていて、新しい電磁気特性を示す可能性を秘めた物質です。 また、このペロブスカイト型構造を持つコバルト酸化物は低スピン(low-spin)状態、高スピン(high-spin)状態の間に中間スピン(intermediate-spin)状態という特異なコバルトイオンのスピン状態を持つ材料として注目を集めています。 現時点では、温度変化の履歴に依存する磁気的なメモリー効果を発見して、その研究を進めています。
クロム酸化物の光照射効果と薄膜化による近赤外線センサへの応用

磁石のような性質を持つセラミックス(酸化物)の中には光を照射することでその性質を変化させる物質があります。 そのなかでも私たちが注目している物質はCr2O3というクロムのセラミックスです。 Cr2O3は近赤外線の照射を受けるとスピン磁化が増大する性質を持つことを発見し、その性質を利用して近赤外線のセンサ応用(受光素子)の創製をめざして開発しています。 近赤外線は近年セキュリティ技術として有名になった、静脈認証テクノロジや衛星を利用した観測にも使用されています。 近赤外線の受光素子としてこの物質を利用するために、薄膜化技術に関する研究もすすめており、現在はRFマグネトロンスパッタリング装置を使って、デバイス組み込みが可能な薄膜素子を開発しています。