PICとシリアル通信(RS232C)で文字列を受信・送信するには、Windowsの場合、ターミナルエミュレータのTeraTerm(無償)を使う。TeraTermを使うときの手順を説明する.
1. PICマイコンボードとPCを接続する
PICのシリアル送受信ピンであるRX,TXピンと,PCを接続するためには,まず5V系からRS232Cへのレベル変換をする必要がある.レベル変換には,市販の3V・3.3V・5V系-RS232レベル変換基板をDサブコネクタ9P・メスに差し込みはんだ付けして使う.
はんだ付けした3V・3.3V・5V系-RS232レベル変換基板とDサブコネクタは,Dサブコネクタ用シェルの中に入れる.
また,PCにUSB接続する場合は,RS232Cレベルに変換後,USB-シリアル変換を経由する必要がある。先ほど組み立てたDサブコネクタにUSB-シリアル変換ケーブルを取り付ける.
これで,RS232Cレベル変換モジュールの完成!
PIC16F88評価ボードを使う場合は,基板の「RS232C」と印字された部分のコネクタに、RS232Cレベル変換モジュールを取り付ける.モジュールの反対側(USB端子)はPCに接続する.
2. PICの接続されているPCのCOMポート番号を確認する
スタート > コントロールパネル > ハードウェアとサウンド > デバイスマネージャー を開く .
ポート をクリックし,USB Serial PortがCOMの何番に割り当てられているか確認する.
3. TeraTermを起動する
TeraTermのダウンロードはTera Term Home Page (下記URL)から行える.
https://ttssh2.osdn.jp/
インストールが完了したらデスクトップ上のTeraTermアイコンをダブルクリックし,TeraTermを起動する.
4. シリアルポートに接続する
先ほど確認したPICの接続されているCOMポート番号を選択してOKをクリック.
5. 端末の設定
設定 > 端末 の順にクリックし,端末の設定画面を開く.
改行コード設定を「受信: LF」「送信: CR+LF」に変更し,「ローカルエコー」にチェックを入れる.
6. シリアルポート設定
設定 > シリアルポート の順にクリックし,シリアルポート設定画面を開く.
「ボー・レート: 9600」「データ: 8bit」「パリティ: none」「ストップ: 1bit」「フロー制御: none」に設定されているか確認する.
以上で接続は完了
TeraTermの画面に入力した文字はPICに送られ,PICから送られた文字はTeraTermの画面に表示される.
執筆: 伊藤 大智