緑のさかな
ここでいう「緑のさかな」とは、
生産過程においては自然生態系および人体の健康への安全性を満たし、
その生産、流通、消費活動が、何らかの社会改善をもたらし/改革的意義を有し、
生産―流通―消費(フードシステム)を通して食の安全安心と社会倫理を実現する、
ような水産物を指します。
「緑のさかな」には、生産における持続可能性
(sustainability)、流通における協同 (partnerships)、「責任ある消費」(responsible
consumption)、商品における食の安全安心と社会倫理
(ethics)という4つの概念が包含されています。
「緑のさかな」を実現するフードシステムの再構築は、生産地・消費地を含めた社会の持続可能性(環境的分別、経済的効率、社会的衡平の3つの要素からなる)の追求へとつながります。
厚岸町の事例
北海道・厚岸町では、養殖生産されていた牡蠣のへい死をきっかけとして、青年漁業者が中心となって1991年1月「厚岸緑水会」を結成、厚岸町の制度的支援を受け、別寒辺牛川流域で植樹を始めました。この活動理念に共感した有機食品団体D社は、漁業者と消費者の交流を進めています。
D社の協力を得て植樹した場所。
厚岸湖のカキ養殖の様子です。
カキ漁師のNさん。緑水会の中心的なメンバーです。
厚岸の牡蠣「シングルシード」。稚貝を籠に入れて厚岸湖で育てます。
厚岸の牡蠣「シングルシード」。「かきえもん」と名前がつけられました。