電気動力研究室に所属する学生諸君には、約1年間の研究体験を心の底から楽しんでほしいと思っています。「気楽に楽しむ」のではありません。「心の底から楽しむ」ほど没頭してほしいと思っています。だからもし失敗したときに泣けるくらいの真剣さです。日本人として、プロの仕事人になろうと思うなら、必要な経験だと思います。
私たちの研究グループでは教員や先輩(大学院生)も含めて「真剣な人」には可能な限り支援をします。勉強会も開きます。どんどんスキルアップしてもらいます。研究のレベルアップに必要と判断されれば、学生単独で出張してセミナーやシンポジウムに参加する機会を提供しています。大学院生であれば、国内国外を問わず学会で研究発表するチャンスを積極的につかんでもらいます。でも真剣でないとみなされると、誰も手助けしてくれません。卒業すら危ぶまれるでしょう。
現在、海外からの大学院生ならびに研究生の受け入れを停止しています。
木船より
研究活動に参画することはとても刺激的で貴重な経験となります。それは単に特定の科学領域において新しい技術や知識の習得をするだけではありません。どのように世界を認知するのかという、あなた自身の認識の枠組みを育てていく良い機会となるのです。私たちは膨大な困難を克服し、研究のゴールに到達した多くの学生達を見てきました。だから、私たちは学生諸君の力を信じています。研究活動において、時に細かな指示を出さない場合があります。自ら考えて行動することに意義があると思うからです。そして、真のエンジニアになるにはその経験が必要だとも思います。知識が不足していると思うなら学びましょう。不安を感じるなら行動を起こしてみましょう。その経験を私たちの研究室で積んでみてください。
米田より
米田と書いて「こめだ」と読みます。少数派ですが,この機会に覚えていただけると嬉しいです。私は電気工学科の出身で,専門分野はパワーエレクトロニクス(略してパワエレ)です。格好良く言えば,電気を自由自在に操り,電源装置などの省エネルギー化を実現する技術です。様々な電源装置にパワエレ技術は適用されていますが,縁の下の力持ちのような技術であり,なかなか気付いてもらえません(むしろ,気づかれない方がパワエレ機器としては成功)。一方で,パワエレ機器の代表格であるインバータはエアコンをはじめとした家電にも搭載されており,家電量販店などではインバータという単語を見かけることも可能で,パワエレ機器の導入による家電の省エネルギー化は確実に進んでいます。さらに,電気鉄道,電気自動車,電気推進船など,様々な用途でパワエレ技術の存在感は増しており,その応用先は家電民生から産業機器まで多岐にわたります。その中で,学生の皆さんと一緒に様々なパワエレ技術の研究ができるのを楽しみにしています。