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いわきサイエンスカフェ

 いわきの海と魚を語ろう〜いわきサイエンスカフェ サイエンスカフェとは、くつろいだ雰囲気のなかで、科学(サイエンス)にかかわる話題について専門家を交えて対話をする場です。喫茶店(カフェ)のような、私たちがふだんの暮らしのなかでくつろいでおしゃべりをする場所で開かれることが多いものです。ある科学(例えば、「海洋生物学における最近の発見」)に関するテーマについて、始めに専門家が話をし、その話をもとに質疑応答し、そして、参加している人たち全員で語り合う、というように進められます。

 福島県いわき市では、2011年11月から2014年3月までの毎月、おもに福島県水産会館を会場として「いわきの海と魚を語ろう〜いわきサイエンスカフェ」が開かれました。「いわきサイエンスカフェ」は、海と魚と放射能について、専門家と市民が情報を共有し、話し合い、これからのいわきの海と魚について考えていくための場です。いわきの海に関わるさまざまな業種の組織(漁業協同組合、水産物加工組合、市場、行政機関、試験研究機関、教育機関、博物館など)が協同して企画しました。

 3.11の福島原発事故の後、海の魚介類からも放射性物質が検出されたことから、福島県の漁業は操業自粛を余儀なくされました。このことは、水産業を基幹産業とする福島県沿岸部の将来図を描くうえで大きな障害となっています。なぜなら、原発事故にともなう放射性物質の動態についての知見は少なく、海洋・沿岸生態系にどのように移行するのか、そのメカニズムの解明と予測はこれからの課題だからです。
 ただし、海の放射能汚染は、単に科学的に解明すればよい、といった問題ではなく、暮らしや社会のありようと密接に関わる、復興への歩を進める上で避けることができない問題です。長期にわたるモニタリングを行いながら、さまざまなリスクを考えていかななければなりませんが、その判断を行政機関と専門家(科学者)にすっかりおまかせできるものではありません。

 「いわきサイエンスカフェ」は、だれもが参加できる場で科学的情報を共有したうえで、それぞれの考えをつきあわせ、ともに考えていくことを目的としています。通常のプログラムでは、福島県水産試験場が3.11以降、毎週おこなっている放射性物質モニタリングの結果を報告し、次に、その日のテーマについてお招きした専門家(研究者に限らず)にお話しいただいた後、質疑応答をする、という形で進められました。今は新たな形で始めようと準備しています(2014年9月10日)。

  いわきサイエンスカフェの概要(PDF)(第5回(2012年3月31日)報告)
 
 

 今までのいわきサイエンスカフェの内容は、いわき市農林水産部水産振興室のホームページに掲載されています
 お問い合わせ:いわき市農林水産部 水産振興室
  (電話:0246-22-7487 ファクス:0246-35-0777  メールでのお問い合わせはこちら

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