大きさや温度などのパラメータを入力することで、解凍時間やメト化率などを簡易的に算出します。
現在はマグロを対象としています。
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最適な解凍条件を検討するために開発したシミュレータです。二次元伝熱を数値計算により行うことで、凍結魚肉を解凍する際の所要時間、温度履歴などを求めます。さらに温度履歴を利用し品質の指標として、色の変化を示すメト化率も併せて算出します。
A:解凍する前の凍結した魚肉の温度を入力してください。
B:解凍する際の魚肉の周囲の水または空気の温度を入力してください。一般的な冷蔵庫の温度は約3℃、冷凍室の温度は約-18℃となっています。
C:解凍を終了とする際の、魚肉の温度を設定します。刺身で食べる際には0℃付近が最適です。
D:解凍する魚肉のメト化率を入力してください。一般的な凍結マグロ肉のメト化率は約30%です。
E,F,G:解凍する魚肉の大きさを入力してください。
H:短いほど精度の高い予測が可能です。
エラーが表示される場合は値を大きくしてください。
I:解凍したい魚種を選択します。現在はマグロのみとなります。
J:解凍する際の魚肉周囲の状態を選択してください。
K:すべて入力し終えたら[計算開始]ボタンを押してください。
刺身用冷凍カツオの解凍方法の予測を行いました。
プログラムでは、一次元熱伝導モデルに基づいて解凍中の温度変化を予測するとともに、各温度において算出される鮮度低下速度定数を用いて解凍中の鮮度低下を予測する。魚体の大きさや初期温度、初期K値など試料魚に関する情報を入力し、さらに解凍媒体の温度、熱伝達率などを入力すると計算結果が表示される。シミュレーションの際には解凍前K値を0.1%とした。
シミュレーション結果は下図のようになった。氷水解凍では解凍速度が最も速いが、K値の上昇が速い上に解凍媒体と接する表面での過度な温度上昇が予測された。冷蔵庫解凍では解凍開始8時間後においても中心温度が-37.7℃と解凍速度が著しく遅いことが予測された。氷水解凍では流水解凍よりも遅いが半日で解凍可能で、K値の上昇は緩やかであることが予測された。したがって、シミュレーション結果からはB1カツオの解凍には氷水解凍 か解凍媒体として適していることが分かる。